建設現場を広範囲にわたって簡単に撮影できる3Dデジタルツインにより、建築専門家はより効果的なコラボレーションとより的確な判断が可能になり、時間と資金が節約できます。
建設現場のドキュメンテーションは何十年もの間、従来型のカメラを使って記録してきました。しかしこの方法は効率が悪く、撮影して整理し閲覧するのは悪夢のようなものです。ドキュメンテーションが不完全なために重要な細部を見落としたりすると、コストのかかる手痛い結果を招きかねません。
Cupixはそのような状況を変えようとしています。ハンズフリーで素早くキャプチャし、Googleストリートビューのように表示して、世界中のどこからでも建設現場をバーチャルに見て回ることができる様子を想像してみてください。
デジタルツインとCupix社
デジタルツインは、物理的な物、プロセス、またはサービスのデジタル表現を意味します。 デジタルツインは、実世界の物、または建物や都市全体などのさらに大きな物をデジタルに複製することができます。
カリフォルニアを拠点とするCupix社は、業界随一のパワフルで使いやすい3Dデジタルツインプラットフォームを提供するハイテク企業です。Cupixのソリューションは携帯性に優れた360度カメラでInsta360 ONE X2を採用しています。
Cupix社のデジタルツインソフトウェアは、設計/技術/建設の各専門家が設計から建設、引き渡しまでの建物のライフサイクル全体を通して、プロセスを最適化し、分析を行い、予期せぬ事態を回避し、利益を確保できるようにします。Cupixのソリューションは最近のアップデートでONE X2のタイムラプス機能を建築ドキュメンテーションに使用できるようになり、使い勝手がより一層良くなりました。
私たちは、Cupix社の戦略推進担当副社長であるポール・コラート氏に、Insta360のカメラを採用した同社の3Dデジタルツインプラットフォームについて詳しく伺いました。
1. 建設現場における3Dデジタルツインの価値とは何でしょうか?
カメラは今や建設現場において最も重要なツールの一つです。
写真は、現場の状況を記録し、作業の進捗を監視し、契約文書の内容を遵守していることを確認し、将来のクライアントに対するマーケティングツールとして使われています。
従来の写真撮影に伴う大きな制約を過去のものとした3Dデジタルツインは、建設業界に強力で非常に使いやすい新しいツールを提供してきました。
デジタルツインソフトウェアを使うことで、プロジェクト関係者はどこからでもリモートで現場を歩き回り、その場で実際に見ているかのような体験ができます。デジタルツインソフトウェアは、キャプチャ、整理、コラボレーションのスピードと効率に大きな改善をもたらします。以前は現場で撮影したデジタル写真の収集と照合に何時間もかかっていました。しかし、それだけの時間をかけても、写真から状況を把握できないこともよくありました。でも今ではそのような作業はすべてクラウド上で自動で行われ、また360度カメラで撮影しているので重要なディテールを撮り逃すこともなくなりました。
3Dデジタルツインは異なる時間に撮影したものを同時に見ることもできます。こちらの比較写真はプロジェクトの進行状況を示したものです。
2. CupixとInsta360カメラで建設現場をキャプチャーするワークフローを説明してください。
シンプルであることが重要です。
3Dデジタルツインのワークフローはシンプルで簡単な手順にまとめられているので、ほぼ誰でもカメラを手に取って価値のある実用的なドキュメンテーションを撮影することができます。
最近、新しいタイムラプスモードを公開しました。このモードでは、ユーザーが建設現場をハンズフリーで歩いている間に秒間2コマの360度画像を撮影します。この少ないコマ数はストレージ容量を抑えつつ優れたCupixがドキュメントを作成できるちょうどよい落とし所でした。これによってカメラの処理速度と撮影効率が向上します。
Cupixを使った撮影手順は以下のようにシンプルです。
- Insta360 ONE X2をCupix Captureアプリに接続し、「スタート」をタップします。
- 建設現場を最終地点に到達するまでいつも通りに歩き回ります。ONE X2はヘルメットや三脚に簡単にマウントできます。
- そして撮影画像を保存するだけです。別のエリアを撮影するには上記の手順を繰り返します。
- あとはCupix Captureアプリが画像を処理して間取り図に合わせて並べれば、デジタルツインの完成です。
3. 建設用デジタルツイン撮影用の360度カメラを選定する際にCupix社が考慮したことは何でしょうか?
建設現場のフォトドキュメント用カメラに求められる重要な特性は、高画質な画像解像度、軽量でポータブルなデザイン、使いやすさ、そして手頃な価格です。
Insta360 ONE X2 はそのような特性をすべて兼ね備えていました。ポール・コラート、Cupix社戦略推進担当副社長
業界をリードするInsta360のハードウェアとCupixの最先端ソフトウェアは完璧にマッチしています。Insta360 ONE X2を使うことで、お客様は迅速かつ高品質な建設ドキュメントが得られるようになります。
4. Cupixの建設用3Dデジタルツインソリューションについて、お客様の声はいかがでしょうか?
複数の企業が現場でCupixとInsta360 ONE X2を導入し成功を収めています。
全国規模で事業を展開する、とある建設会社では最近、米国内の現場にONE X2を配備しました。同社は複数の建設現場でONE X2を導入しましたが、簡単に使えると評判になりました。作業員からはタイムラプスモードで録画した精確で高品質な画像からデジタルツインが素早く作成できたという声が寄せられました。彼らは皆、このソリューションが非常に便利で使いやすいと感じていたのです。
Cupixは屋内屋外を問わず録画時間を大幅に短縮することができました。同社のプロジェクトは成功裏に完了し、 引き継ぎも無事に終わりました。2022年に同社はCupixのソリューションをさらに配備する予定です。
5. なぜ企業はCupixを選ぶべきなのでしょうか?他のソリューションと比べて際立っているところは何でしょうか?
Cupixは高品質な3Dデジタルツインを素早く簡単に作成することができます。
Cupixはユーザーが撮影した写真や動画、レーザースキャンを、すっきりとした統一プラットフォーム上にまとめて、3D空間内で見ることができるようにします。
当社の3Dデジタルツインソリューションが提供する統一プラットフォームでは、建築物のライフサイクル全体を通じてユニークで強力な機能が利用できます。私たちのプラットフォームは、建設前の準備から建設後の保守・運用に至るまで、ユーザーをサポートします。
Cupixの価格はお客様のニーズに合わせて調整します。Insta360との提携を通じて、私たちのソリューションが手頃な価格で利用できるようになりました。
また、お客様ごとに専門のCupix CSM(カスタマー・サクセス・マネージャー)を配置し、生産的かつ容易にプロジェクトが遂行できるようにしています。
6. 今後のプロジェクトや計画について可能な範囲でお聞かせください。
2022年はCupixWorks 3.0をリリースして製品開発を加速させることを計画しています。このアップデートは現場からのフィードバックを基に作られます。エンドユーザーがよりシームレスなワークフローとナビゲーションを体験できるような重要な機能強化が含まれる予定です。
このアップデートと並行して、Insta360 ONE X2での動画撮影モード時の録画時間を無制限にする機能をまもなく発表する予定です。私たちは新しい機能に期待しており、お客様が新機能を使って何が実現できるかを見てみたいです。
7. 3Dデジタルツイン市場は今後どのようになるとお考えでしょうか?
私たちはこの市場の将来に期待しています。3Dデジタルツインは様々な業界で非常に役立つことがわかってきており、今後さらに市場が拡大することが予想されます。
現在のデジタルツインは現実世界の資産を複製して3D仮想モデルに変換しています。私たちは、技術の急速な変化とデジタルツールの普及によって近い将来に3Dデジタルツインは予測できるようになる、と考えています。リアリティ・キャプチャー・データを利用したり、3DモデルとBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を比較するところから今後はさらに進化して、3Dデジタルツインは実世界のデータを予測できるようになると思います。これによって効率性や安全性が向上し、ユーザーにとって多方面でより良い結果がもたらされるようになるでしょう。
私たちはすでに、実用的なデータを活用して洞察につなげるためのチームを編成して、SiteInsightsのベータプログラムの開発を始めています。SiteInsightsは自動物体認識や工事進捗の定量化といった革新的な機能を提供します。このような初期段階の実装は、実世界のデータを理解する効率的な方法を具体化し、活況を呈するこの市場においてユーザーに適切なソリューションを提案するのに役立っています。
Insta360の他のVR事例は「Insta360 VR活用事例:Pro 2、Titan導入メリット&体験セミナー紹介」をご参考ください。